風の丘から思いを込めて「一年で一番さわやかなシーズンを迎えています。」



今、風の丘美術館は年中で一番さわやかなシーズンを迎えています。アトリエから桂の木のハート形をした若葉が見えます。
そのとなり、モミジの大木では子鳥が巣箱に小枝・コケ等をくわえて運んでいます。
丘を見渡すとチューリップ・芝桜・ペチュニア・ピオラが咲きほこっています。

こんな自然のあたり前が涙が出る程嬉しいのは、度重なる災害のせいではありません。
声をかけ励ましてくれる皆様のやさしさを感じているからです。
そして、今生きてるを実感しているからです。
噴火も大雨も地震も大自然の中に住んでいる以上、さけることは出来ません。

私のように、あの時もっと注意していれば、両手切断の事故はなかった、とは本質的に違います。受けて立つ以外に私達の道はないのです。
命残された私達は旅立たれた人。私的には、切れて私の命を守ってくれた両手の分も生きらねばなりません。

顔はにこにこ笑顔で。心の中には命がけで頑張る。鉢巻きしめて!生きたいと思っています。

この春、出版させてもらった「風の丘物語」をぜひ読んでください。そんな心があふれています。
平成二年初めて出した「両手への讃歌」。その祝いの席で、これから十冊の本を作ります。約束します。その場のノリ・雰囲気で言ってしまったのが始まりでした。

約束を果たそうと、二冊三冊と重ねていくうちに、これがどんなに大変なことか身に沁み「あれはじょうだんでした」と笑ってすまそうと思いました。が、その度に心の中に住むもう一人の勝彦さんが、「俺はだまされんぞ。約束も果たせず逃げ出すような奴、最低じゃ」と顔を出すのです。

よぉし!やってやろうじゃない。見てろ。

それから四冊五冊と、歩みはのろいですが作ってきました。そして平成三十年春念願の十冊目。
気づくと三十年近い月日が過ぎていました。
全部並べ頷きました。よくやった。そして、楽しかったです。そんなことをつぶやきながら・・・。

何かに打ち込み、夢中になって日暮らしをする。
それがいちばんかもしれません。

両手を切ってよかった、という勝彦はいます。
でも、地震があってよかったとは、なかなか言えません。

今出来ること、花を植えること、作品を描くこと。そして、来ていただいたお客様に喜んでいただくこと。楽しみながら頑張ります。

見上げると巣箱から今、可愛らしい小鳥が頭を出しています。雛が無事にかえりますように!
お逢いできること楽しみに、感謝をこめて。

大野勝彦



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